「対決−巨匠たちの日本美術」
国立博物館の特別展「対決−巨匠たちの日本美術」 にいってきました。
対決形式ってなんなんだ…、と思いながらいきましたが、これは素晴らしい発想!
同世代で、影響を及ぼし合いながら作品を作っていたのだということがわかる。現代のようにネットワークが発達していたわけではないから、遠隔地に才能ある人物がいるということを知ることも難しかったろうし、作品を見ようと思ったら、その場までいかないとどんなものかもわからない。現代であれば、大体こういう作品ということは、ネットで簡単にわかるのに。
もちろん、簡単には出かけられないだろうから、他人の作品に触れるというのは正に一期一会。食い入るように、全てを記憶するように鑑賞したに違いない。
展示の中では、やはり「若冲 対 蕭白」がよかった!
若冲は画集も買ったことがあったので、一度本物を観てみたかったのだ。やはり素晴らしい。あの描き込み方。超高精細画像である。ブルーレイじゃないと勿体ない(笑)
技術的なことはよくわからないが、墨で書かれた日本画って、描き直しがきかないのではないかな。たとえば油絵であれば、上から絵の具を重ねていけばどんどん描き直せるし、絵に厚みが出て逆によくなるというもの。対して、若冲のような描き方では、一度書いた線は消せない。アンドゥはできないし、リドゥなんてもっと無理だ。一筆入魂である。
蕭白は全く知らなかったけれど、こちらも負けずに素晴らしい。独特な世界を持っている。吸い込まれるように眺めた。
それと、全く期待していなかったのだけど、茶碗が素晴らしかった。
いままで茶碗の芸術性なんて、ちっともわからなかったが、これは確かに美しい。中でも、長次郎の作品で「赤楽茶碗 銘無一物」というのがよかった。何がいいのか自分でもわからない。色なのか形なのか模様なのか。とても自然なようで、不自然なようで、存在感があるようでないようで…。難しい。
こういう美術展とか博物館とかに行くたびに思うが、このシステム、そろそろ何とかしないとダメだ。
なにしろ、若者しか観てない。老人がいない。それもメチャクチャに若い。7割方30代以下である。
考えれば当然だ。まず国立博物館自体が、駅から遠い。かといってタクシーを使うような距離でもない。真夏の炎天下、高齢者にあの距離は歩けない。そして、博物館の中も広い。作品にたどり着く前に足が痛くなる。さらに順路が長い。とても最後まで耐えられない。ボクもこの年(24)だから足が痛いなと思いながらも3時間くらい鑑賞していられるけれど、じーちゃん・ばーちゃんには無理だろう。館内にろくすっぽベンチもないのだ。しかもベンチから作品は見えない。
立ち続け、歩き続ける脚力と、膨大な作品を鑑賞する集中力が求められる。
なんとかならんか?
ラベル: Diary
